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2026.06.24

コラム

デ!さんぽ ~デザインのみちくさ~ Vol.3
後付けでも、いいじゃないか

ものづくりやデザインの話になると、「まずはコンセプトをしっかり固めましょう」と言ってスタートすることがほとんどです。

誰に向けて、どんな価値を提供するのか。なぜそれをやるのか。
最初にブレない軸を定めてからプロセスを踏んでいくことは、製品を作り、届けていく上でとても大切なことである一方、とても難しい作業でもあります。

一方、デザイナーとして打ち合わせに参加していて、こういう場面に遭遇することもあります。

「これ、面白そうですね」

そんな一言から始まる話が、意外と広がって前へ前へと進んでいく。

最初は、特に理由があるわけでもなく、“なんとなく気になる”“ちょっとやってみたい”という感覚。

そんな“思いつき”のようなものからスタートして、あとから少しずつ意味が整理されていくこともあったりするのです。

最初から整いすぎたコンセプトよりも、少し曖昧さを含んだまま動き出したものの方が、結果として、「自分たちらしい」答えにたどり着くこともあります。

もちろん、ある程度のブレない軸や想いは大切ですし、すべてを直感に任せるのは難しいのですが、最初のきっかけとしての“感覚”というものは、案外あなどれないのです。

ときどき、人は理由より先に答えのようなものを感じ取っていることがあります。

あとから説明はできるけれど、最初にあるのは、うまく言葉にできない感覚。

コンセプトがはっきりしていなくても、なぜか惹かれるアイデアや、しっくりくるイメージが先に生まれる。あとから理由を探していくと、「だから良かったのか」と腑に落ちる。

そんな余白や寄り道のある進め方でも、ちゃんとした“カタチ”になることがあるのかもしれません。

——そんなことを思いながら、

ぶらぶら道草してすっかり家に帰るのが遅くなってしまったので、その理由を今から後付けで考えることにしました。